ハイキュー!!(12)

いよいよはじまった、「春高(全日本バレーボール高等学校選手権大会」)の宮城県予選大会一次予選。この大会は、もともと「全国高等学校バレーボール選抜優勝大会」という名前で開催されていた大会だが、「選抜優勝大会」時代は3月に開催されていたため、3年生部員は参加できなかった。この問題を解決するため、主催団体破壊歳時記を2ヶ月早め、同時に大会の名称を現在のものに改めた。3年生部員の主将・澤村、エーススパイカー・東峰(あずまね)がこの大会に参加できるのも、開催時期がずれたおかげである。

この巻では初戦・対扇南(おうぎみなみ)戦、二回戦・角川学園との対戦の模様を扱う。実力・経験値とも烏野メンバーとの隔たりは大きいが、それでも相手は意地とプライドをかけて、烏野と相まみえる。潜在能力は高いのに、努力することはかっこわるいと思っている後輩を歯がゆく思う、扇南主将。バレーボールを始めてまだ半年そこいらであるにもかかわらず、高い身長と底知れぬ能力を持つ1年生を擁しながらも、チーム全体で闘おうというコンセプトを掲げる角川。このマンガのいいところは、相手チームのドラマをしっかり取り上げ、一つの物語として本筋の中にうまく溶け込ませているところにある。さて烏野はこの予選で、どこまでチーム力をあげることができるだろうか?====

ハイキュー!!(13)

一次予選を無事に突破し、決勝トーナメントに駒を進めた烏野高校。しかし準々決勝の相手・上善寺高校の掲げる「遊ぶ」「お祭り」バレーに翻弄される。さらに勝負所とみるや、烏野がこの予選で披露した「シンクロ攻撃」実行し、烏野の選手を驚愕させる。上善寺高校の選手が繰り出す、独特のリズムと試合運びを見せる相手の攻撃に手を焼く日向たち。辛うじて第一セットは取ったが、第二セットに入っても、ゲームの流れは、なかなか烏野にやってこない。さらに主将の澤村が負傷し、戦線離脱を余儀なくされる事態が発生する。澤村がいても、相手のペースを崩せないでいるのに、彼という精神的大黒柱がいない状態で、彼らはどうやってチームを立て直し、相手ペースを崩していくのだろうか。それにしても、上善寺高校のなんとしぶといことか。本編ではあまり触れられなかったが、あの監督は一癖も二癖もある人物とみた。もし来年、再来年と再選することがあたら、この監督が烏野に立ちふさがる可能性は大きい。

ハイキュー!!(14)

ボールの行方を気にするあまり、田中と激突してしまった澤村。本人は「大丈夫です」と主張するが、顧問の武田は彼に「大丈夫だということを(医務室で)確認してもらってきなさい」と、即座に医務室で手当てしてもらうよう指示する。出血し、歯は欠け、おまけに脳しんとうの症状がある。こんな状態では、監督・コーチでなくても「危険だ」と判断するのは当然のこと。別のコマで青葉青城の及川が「夜になって容態が急変し、意識不明になった」と指摘しているとおり、脳しんとうというのは、実は怖い状態なのである。ベンチは澤村の代わりに縁下、続いて山口を投入して、必死に流れを変えようとする。厳しい練習に耐えかね、一時期部活動から遠ざかっていた時期がある縁下だが、チームの苦境を変えるべく、自分の持てる力をチームに還元しようと奮闘する。対照的に山口は、緊張のあまり、本来持っている能力を発揮できない。そんな山口を怒鳴りつけようとする烏養コーチ。だがそれを止めたのは、自分の弱さを知っている縁下だった。コーチの行動は、一歩間違えればチーム崩壊につながる危険性を秘めていた。それを縁下が止めたことで、チームの結束はより強まった。現実世界でも、彼みたいな行動をとれる人間は、なかなかお目にかかれない。頼もしい先輩に出会えた山口を、うらやましいと思う読者は多いだろうね。



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