はいはいはい、2017年になってから一ヶ月半が経過しようとしていますよ。

生活困窮化から抜け出せる兆しは全く見えず、余暇の時間はネット・リアルとも「引きこもり」生活を送っているうちに、ブログ更新の意欲もなくなってしまった。外部の刺激がなくなると、創造生活〈というのもおこがましいが〉に重大な影響を与えるとは、思ってもみなかった。

過去に自分の記事を読んで感じることは、頻繁に外出していた頃の方が、自分でもそれなりに納得がいく文章が書けていたな、ということ。量はさておき、質という視点から見ると、その頃とは比較にならないほど落ちていると言うことがわかる。書いている当人が言うのだから、この駄文をわざわざ読んでくださる皆さまはなおさらそう思っているに違いない。

政治?

安倍政権?

トランプ?

何それ?もうええわ、という感じでしかない。

日々の生活に追われている人間にとっては、これらのことは別世界の出来事でしかないのだから。

さて今さらながら、年末に読んだ本の紹介。

今年は、何回ブログを更新できるのだろうか?

ねらわれた学園

著者 : 眉村卓
角川書店
発売日 : 1998-06

ドラマ、映画で何度も映像化された、眉村卓の代表作。1981年に公開された映画は、ヒロインを薬師丸ひろ子が演じたことから、記憶に残っている人は多いと思う。本作のテーマは、ずばり「ファシズムはこうして生まれる」である。

主人公が中学2年生に進級してまもなく、新たに生徒会会長になった女子生徒によって「校内パトロール制度」が制定された。ところが、生徒会長によって任命された「パトロール員」達は暴走しはじめ、ついには自分たちに逆らう勢力は力づくで制裁を加えるようになる。生徒たちは文句を言うが、建前上は「生徒たちの意思によって運営する」生徒会が決めた制度になっているため、教師たちもうかつに口を挟めない。しかしある事件をきっかけに、主人公はクラスメートたちと一緒に、生徒会を牛耳る会長に立ち向かう。この事件の黒幕には、ある少年の存在があった。

なるほど「ファシズム」というのは、誰もが「このくらいしょうがないか」と思っているうちに、気がついたときには、取り返しのつかない状態になっているということなのだな。この作品が発表されてから40年以上経過した今の日本で、ファシストのごとく振る舞う総理大臣が登場するとは、作者も考えていなかっただろう。この作品では、生徒たちは体を張って抵抗したが、現実世界に住む日本人はどうだろう?と思うと、絶望的な気分になってしまう。

併録されている「新たなる敵」は、ある科学者が科学技術の粋を集めて作った「人間」が引き起こす騒動をテーマにした、一種のホラー小説。文体が軽いのでサクサク読めるが、この作品を映像化したら、観客・視聴者は何回も悲鳴を上げることになるだろう。ある日突然自分そっくりの人間が現れ、本物はどこかに閉じ込められ、やがて人工的に作られた「人間」が、自分たちの都合のいい世界を構築する…。これは、現代社会に対する、一種の警世では?と考えることも可能なのだ。

名列車列伝ー時代を駆けた列車たち

1882年東海道線新橋ー横浜間に登場した「急行」から、国鉄民営化直前に登場した「新特急」「ライラック」「ホワイトアロー」まで、優等列車(本書で取り上げる「優等列車」は「準急」「快速」「急行」など、「普通列車」以外のすべての種別が対象である)の歴史を述べた本。全9章で構成されるが、各章冒頭には時代背景とダイヤ設定の狙いが詳しく書かれているので、俗に言う「鉄オタ」でなくても、歴史に少しでも興味を持っている人ならば、すんなりと理解できる内容になっている。列車編成、ダイヤ、走行区間だけでなく、客層についての解説がなされているのが嬉しい。またこの本には「鉄ちゃん」すらもわかっていないような事実が沢山盛り込まれている。東京ー大阪間を鉄道で行く場合、現在はほぼ全員が東海道新幹線を利用する。だが昭和30年代は、上野から上越線・北陸本線を経由する特急が存在したのだ。それもこの列車は電車でも客車でもなく、気動車(ディーゼルカー)特急だったのだ。12時間かかったが、当時はそれだけの需要があったのだ。また現在では普通列車しか走っていない路線に、急行列車が頻繁に走っていた時代があった事を知って、驚く読者も多いだろう。1960年代後半~1970年代は長距離列車全盛の時代だったが、運行区間が拡大する高速バスや飛行機に押され、長距離列車は次々と消えていった。熱烈な鉄道ファンとしては、かつて鉄道少年の憧れだったブルートレイン(寝台特急列車)の復活を切に祈っているのだが。====

進撃の巨人(21)

「超大型巨人」の熱風をもろに浴び、大やけどで人事不省になったアルミン。腹部に重傷負い、虫の息の状態で部下に運ばれてきたエルヴィン団長。どちらかを生き残らせるべきかを巡りいがみ合うリヴァイ、エレン、そしてミカサ。その最中に乱入したハンジの「私にも……生き返らせたい人がいる。調査兵団に入った時から別れの日々だ」という言葉が、ずっしりと心に響く。そして、エルヴィンを「地獄から解放」するために下したリヴァイの決断を、誰が非難できようか?「超大型巨人」との対決に終止符を打ち、ようやくエレンの実家地下室にたどり着いたエレンたち。だが彼らがそこでみたのは、新たなる謎を生み出す記録だった…。ようやく明かされようとしている真相。そして、エレンの父・グリシャとは一体何者なのか?第9巻で「獣の巨人」が口にした「ユミル様」の正体も、ようやく明かされようとしている。彼が発した「ユミル様」とは、エレンたちの同期・ユミルと関係があるのだろうか?そして再び読者が目にする「王政」という概念。この二つの関係が明らかになったとき、ユミルがクリスタに執着していた理由が明らかにされるだろう。

ハイキュー!!(15)

前半は「もっとも完成度が高いチーム」という評価を得ている青葉城西と、「ブロックの強さでは県下一」といわれる伊達工の対戦。自分たちの試合を終えた烏野の選手が観客席に到着したときは、青葉城西が第一セットを取り、第二セットもリードしている。伊達工は、前チームからの主力である靑根、二口らに加え、期待の大型セッター黄金川が台頭し、これまでの「ブロック一辺倒」のスタイルから、必要に応じてトスワークを交えた攻撃を駆使するスタイルに変身しようとしている最中。だが目指すスタイルがそう簡単に上位校に通じるわけがなく、力の差を見せつけられるだけに終わった。

後半は、烏野と青葉城西との試合。このレベルになると、お互い(連続得点)できず、一進一退の攻防が続く。どうにか第一セットを取るが、その終盤に登場した「狂犬」こと京谷賢太郎の存在感が半端じゃない。「狂犬」というあだ名は本名の「京賢」に由来するのだろうが、この男、いったいなにを考えているのかわからない。そして第二セットに入って、烏野は彼の恐ろしさを味わうことになる…

ハイキュー!!(16)

烏野は幸先よく第一セットを取ったが、第二セットに入ってからは、青葉城西・及川の巧みなトスワークと「ほぼスパイク」並みの威力を持つサーブ、松川が駆使するブロック、そして「狂犬」こと京谷が繰り出すスパイクに翻弄される。リズムを失い押しまくられる状況を打破すべく、烏養コーチはチーム一のサーブを持つ山口を投入する。コートに入る時、日向から「10点取れ!」と激励される山口。彼はその言葉に「それじゃ試合が終わる」と返し、日向は「許す!」と応じる。このやりとりで肩の力が抜けた山口は、ようやく本来持っている力を発揮できるようになる。練習してきたジャンプフローターサーブを駆使し、5連続得点に貢献してチームメートを驚喜させる。準々決勝の和久谷南戦で、守りのサーブをして烏養コーチに詰め寄られた「弱い自分」から、彼は脱却することに成功した。残念ながら第二セットは相手に奪われたが、新たなるオプションを獲得した烏野は、ますます闘志をみなぎらせる。そして迎えた第三セット。このレベルになると、なかなかブレイクできないんだよなあ。さて勝利の女神は、いったいどちらに微笑むのでしょうか。

ハイキュー!!(17)

もつれにもつれた激闘は、あっけなく終わりを迎えた。フルセットの末青葉城西相手に、インターハイ予選での雪辱を果たした烏野の選手たち。一日に二試合というハードな日程で疲労が蓄積し、帰りのバスの中で眠りこける部員たちを横目に、武田監督に感謝の意を示す烏養コーチ。バレーボールのルールを満足に知らないにもかかわらず、練習試合や合同合宿の段取りをつける武田監督の事務処理能力は高い。見落とされがちなやりとりを、さらっと入れてくる作者の演出は心憎い限りである。後半からは、いよいよ白鳥沢学園との決勝戦(ここから、アニメ三期の内容に入る)。だがユース代表・牛島擁する白鳥沢学園は、4年連続で県代表として全国大会に出場している強豪。初の決勝で雰囲気に呑まれ、立ち上がりから白鳥沢に連続得点を許してしまう烏野の選手たち。さすが、4年連続で春高にでているチームは違う。だがそれ以上に目立つのは、両者の経験値。烏野は青、心身とも疲労はピークのはず。彼らは、この苦境をどう打破していくのだろうか。

第一次文明戦争

筆者は、アラブ・イスラム圏を代表する国際政治学者である。ユネスコ等国連機関で20年勤務した後、彼は学級生活に入る。本書執筆時は、母国モロッコのモハメド5世大学で教鞭を執っていた。

筆者はアメリカが推進する「グローバル化」政策に批判的な態度を取っており、2001年9月11日の同時多発テロ発生以降は、日本でも彼の見識が注目された。私はテロ発生からほどなくして、上智大学で開催された彼の講演会に足を運んだことがある。その講演は、事前告知がほぼネット上だけだったにもかかわらず、立ち見客が出るほどの盛況だった。彼はその中で、繰り返し「アメリカが進める『グローバル化』とは、世界中でコカ・コーラが飲め、マクドナルドが食べられるような状態にすることだ』と、アメリカの国際戦略を批判していた。日本ではこの時期を中心に、彼の著作がまとめて刊行された。しかし彼の著作は、2004年以降日本で出版されていないのはどういうことなのか。

本書は1990〜1991年に発生した「湾岸危機」「湾岸戦争」に関する論考20数本が収録されている。文体が読みやすいのは、翻訳者の能力のたまものだろう。彼が本書で指摘していることは、刊行後四半世紀過ぎた現代にもそっくり当てはまることが怖ろしい。かくも人類とは、これほど愚かな存在なのだろうか?

ハイキュー!!(18)

個々人の能力の高さと経験値で、他校を畏怖させ圧倒してきた白鳥沢学園。チーム力で必死に食らいつく烏野だが、第一セットは奪われてしまった。勢いづく白鳥沢応援団、歯噛みして悔しがる烏野高関係者。だが白鳥沢の能力の高さは、対戦前からわかっていたこと。そして彼らは「ロボット」ではなく「人間」である以上、スキを見せる場面もある。そして迎えた第二セットで、烏野のリベロ・西谷が牛島のスパイクを捉えることに成功。それをきっかけに「トータル・ディフェンス」に活路を見いだそうとする。だがその直後、独特の嗅覚に裏打ちされたブロックを操る天童が、彼らの前に立ちふさがる。ブロックは「読みと嗅覚だよ」という天童に対し、「システム」とやり返す月島のやりとりは、バレーファンには興味深いやりとりに違いない。その後も月島は、臨機応変にブロックシステムを駆使して、白鳥沢アタッカー陣の前に立ちふさがる。皮肉屋で口が悪く、お世辞にも協調性があるとは言いがたい性格で、日向、影山としょっちゅういがみ合っていた月島が、ついにその能力を発揮するときが来た。コートを挟んでの、天童と月島の駆け引きに注目したい。


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